人事の世界に飛び込んでから、私はしばらくの間、システム系の経験を活かして、人事システムとそれを用いる業務改革を通じて、お客様の課題と向き合っていました。
その後、人事制度設計、タレントマネジメント、ピープルアナリティクス、近年では、人的資本経営など、幅広いテーマに携わってきました。
気づけば、キャリアは大きく変化し、視野も広がり、仕事の意味も深まっていきました。
そんな間、実は、私は5度の転職を経験しています。
「3年ごとに自身の市場価値を検証する」という、自分なりのポリシーに基づいた選択の結果です。

環境を変えるたびに、見える景色が変わりました。
シンクタンク、コンサルティングファーム―― それぞれの現場には、それぞれの課題があり、文化があり、人がいました。
そして、それぞれ中小企業から大企業まで、様々な業種のお客様が居ました。課題感もそれぞれではありました。
そして、どの職場でも、どのお客様との会話でも、共通して感じたことがあります。
人が本来持っている力を発揮できずに苦しんでいるケースや、人のポテンシャルを最大限引き出し切れていない組織が、あまりにも多い。
「もっと活躍できるはずなのに、環境が合わない」 「組織の都合で、本来の強みが活かされない」 「ミスマッチが続き、優秀な人が離れていく」
そんな場面に何度も出会いました。
そのたびに胸が痛みましたし、同時に、強い疑問が湧きました。
――なぜ、こんなにも“もったいない”ことが起きるのだろう。
人事の仕組みは整っている(ように見える)。 制度もある。 評価制度もある。 研修もある。
それでも、うまくいかない。
その理由を探し続ける中で、私はようやく気づきました。
人事は、単なる管理業務ではない。 組織の未来をつくる“経営そのもの”なのだ。
この気づきは、キャリアチェンジ直後ではなく、 多くの現場を見て、多くの人の悩みに触れ、 多くの組織の変化を目の当たりにして、 ようやくたどり着いたものです。
人が活き活きと働ける環境があれば、組織は自然と成長する。
組織が成長すれば、そこで働く人の可能性も広がる。
その好循環をつくることこそ、人事の本質であり、私がこの仕事を続けてきた理由です。
そして、この確信が、のちに”この会社を立ち上げる”という選択につながっていきました。
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